NOTES

2018.07.24

20180724 灯台への旅

こんにちは、熱中症が怖くてさすがに酒を控え…られない写真妻です。

酒が脱水症状をもたらすのは重々承知してはいるのですが。

でも実際無理ですよね、こんなに暑いと。

わーーーーっと炎天下で働いて汗だくになった後のビール。

震えます。

 

 

それにしてもこの夏は本当にひどい暑さです。すでに自然災害レベル。

この酷暑の前には豪雨災害。さらに前には関西地方で大きな地震もありました。

かつて経験したことのないくらいの気象現象が続き、年々地球環境が変化してきているのを実感します。

被害に遭われた方々のご冥福と少しでも早い復興をお祈りするとともに、我々にできることは何か、と考える日々です。

 

 

 

 

 

さて。突然ですが、灯台が好きです。

 

白く大きく聳え立つ建造物そのものの美しさもさることながら、地の果てや港、時として海のただ中にぽつんと立ち、眩く光る眼で海をくまなく照らし、海をゆく船の安全を守る存在でありながら淡々と、ただそこに在り続ける。

そんな灯台にたまらなく惹かれるのです。

 

 

当然、旅先では灯台を目指すことが多くなります。

 

 

これは沖縄県、残波岬埼灯台。

 


 

淡路島の江埼灯台。

 


 

愛媛県、佐田岬灯台。

 


 

灯台の本やグッズも、ついつい集めてしまいます。

 

 

 

 

 


 

このひとすじの光。

これ見ながら酒2合くらいいけます。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

この夏の初め、夫の心のふるさと三浦半島ぐるっと一周灯台めぐり旅を決行しました。

 

 

 

まずは湘南、片瀬漁港の防波堤にある紅白の灯台、と、奥で雲に頭を飲み込まれているのは江ノ島灯台。

 


 

 

 

 

江ノ島の奥の端っこ、湘南港灯台。

 


 

 

 

 

お次は葉山灯台。海の只中にある灯台です。横には森戸神社の鳥居、奥に江ノ島が。

こういう小さい灯台もいい味出してます。

 

 


 

 

 

 

次に向かったのは諸磯埼灯台。

こんな草むらの小道を、不安になりながら歩いてゆくと

 

 


 

磯の岩場に突然、姿を現します。

 

 


 

どーーん。

この、「道無き道を抜けてやっとたどり着く」感じもまた灯台への旅の醍醐味の一つです。

 

 


 

 

 

 

その次は三浦半島の南端にある、城ヶ島灯台。

優しいかたちの灯台。

 

 


 

トンビが気持ちよさそうに旋回していました。

 


 

夫も楽しそう。

 



 

 

 

 

さらに先へ。

三浦半島の南東部、穏やかな丘陵地に広がる畑の間を延々と歩き、やっとたどり着いた、剱埼灯台。

 


 

フレネルレンズもよく見えます。かっこいい!

 


 

灯台の向こうは断崖と海、そして夏の雲。

 


 

 

 

 

 

最後は三浦半島の灯台のドン、観音埼灯台。

日本最古の洋式灯台です。

 

 


 

ここは中に入って登れる灯台なのですが、あまりの強行軍だったため時すでに夕刻、残念ながら閉館しておりました。

いつかリベンジだ。

 


 

 

 

 

 

福島の田舎でも。

塩屋埼灯台。

 

 


 


 

子どもの頃以来、うん十年ぶりです。

こちらも登れる灯台。しっかり登ってきましたよ。

 


 

潮の流れ、遠浅の海底がよく見えます。

っていうかめちゃめちゃ怖い!!!風強い!!!!

高いとこ苦手なの忘れてました…

 

 

浜へ降りて、母と夫と灯台と。

 

 


 

 

 

 

 

 

で、夏といえば毎年恒例の地方巡業です。

地方でのまあまあ激しめの現場が、どういうわけか夏に固まりがちな我が舎。

毎年部活の合宿みたいになるのですが、酒も美味しいし大歓迎です!ご依頼お待ちしてます!

 

…ではなくて。

今年の夏はどういうことか海方面の現場にいくつかご縁がありまして。

海の近くに行くと、ついつい探してしまいます。灯台。

 

 

というかわざわざ行きます。

 

 


 

徳島の山中から丸亀の現場なのにわざわざ高松まで行って玉藻防波堤灯台、とかね。

 

 

 

 

 

 

つい最近、宮津の現場のあとに訪れた灯台がここ。

 

 


 

経ヶ岬灯台。

関西最北端。日本に5機しかない第一等フレネルレンズを持つ憧れの灯台です。

 

まずは灯台のある丹後半島の北の果てまでくねくねの山道を車で北上します。

ところどころ先日の豪雨災害で工事中の箇所を見ながら、片側は断崖絶壁、はるか下に海。

 

やっと岬の駐車場までたどり着くと、公衆トイレと廃墟と化したドライブイン岬。

最果て感。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

いよいよそこから登山です。

いやほんまに、割とちゃんと登山。

早朝からシビアな撮影を終え、眠いし疲れてるし暑いしでフラフラ、2人ともサンダル履きのナメた格好でしたが、ここまできて登らないなんてありえません。

ぐずる夫を励ましつつ、登ります。

 

 


 

汗が噴き出すけれど、海からの風が時折ふいてきます。

木陰の山道も心地いい。

 

どれくらい登ったのか、ふと木々の隙間をみると。

 


 

そして。

 

 

 


 


 


 

圧巻。圧倒。感涙。

 


 

この海の向こうはロシア。ナホトカ。ウラジオストク。

 


 

号泣。

 

 

ひとしきり泣いたあとは、振り返り振り返り、灯台をあとにします。

 

 


 

最果てへの途、山道、木洩れ陽、海風、視界が開ける唐突さ。その威容。

 

素晴らしい灯台旅でした。

 


 

 

良いなぁ灯台。

 

 

いつか世界の灯台を旅してみたい。

果ての果ての果てまで。

ねえ夫よ。

© 笹の倉舎.