NOTES

2019.04.22

20190422 山に暮らすこと

こんにちは、最近よく、酒を飲んだ翌朝に床で目が覚める写真妻です。

ここ数日で2度ほどありました。

もちろん何でそうなったかは、全く記憶にありません。

夫とねこたちは普通にお布団に並んでスヤスヤ。

わたし床でポツン。

朝からやさぐれる展開です。

 

でも、いつも身体の上にフンワリと寝袋がかけてあって、夫の優しさを感じちゃったりするのです。

 

ありがとう、夫よ。

でも出来たら、次からは布団に運んでくれ。

 

 

 

 

 

ええと、2月の末に賑々しくエイッエイッエイッと地鎮祭を執り行ったわけですが、

その後、工事はまるで進んでおりません。上水管を通してもらったくらい。

まあ、こんなご時世ですから焦っても仕方がない。

気長に待っています。

 

 

 

さて今回は、土地の話を。

 

わたしたちが土地を探すにあたって絶対に譲れない点が二つありました。

ひとつは、山に面して暮らすこと。

もうひとつは、歩いてお酒を飲みに出かけられること。

要するに、自然豊かでありながら、そこそこ文化的な場所。

 

なんてワガママな。

ハイ、わたしもそう思います。

 

でもね、本当にこれだけは譲れないんです。

木々の移ろいを眺め、散策し、庭で花や野菜を育て、やって来る鳥や虫たちに目を細めながら日々を送り、休みの前の夜なんかは少し息抜きに、美味しいお酒を飲みに出かけ、人々の生活の匂いや温度に触れる。

 

ささやかだけど、豊かでしょ。

 

 

ところが。

そんなうまい土地はそうそう転がっていません。

そりゃあそうですよね。特にわたしたちの雀の涙ほどの予算では。

 

そりゃどーんと大金を出せるのならば、どんな素敵な土地だろうとも手に入るでしょうよ。

だけど夫はフリーランス。ローン組めただけでも驚きです。

そもそも10年くらい前までほぼ無職の絵描きだった夫がですよ? バイトのわたしの扶養に入っていた夫がですよ?

わりと偉くないですか??

わりと凄いぞ夫よ!

 

 

…とまあ、そんなわたしたちの土地探しは、案の定、それはそれは大変でした。

建築家不動産のみなさまに大変お世話になったのですが、まあ見つからないこと。

いくつか見繕っていただいて見に行ってみると、もの凄い山の中だったり、あり得ないほどの斜面地だったり。

そもそもその目的地が見つからない場合もざらでした。

地図では確かにこのあたりのはず…なんだけど…的な。

藪で敷地が埋まっていて入られへん、とかね。

いわゆるトンデモ案件ばかり。

 

 

そうして関係者みんながめげそうになったりめげたりしながら数年。

 

やっとやっと、いまの土地を見つけるに至ります。

 

駅から徒歩10分、山に面している、というよりむしろ土地の一部が山林。

駅前には個人商店がそこそこあり、もちろんええ感じの居酒屋も。

 

 

ただし。

 

半端ない急斜面。

 


 

これは距離的にいちばん駅から近いルートなのですが、登山で言うところの直登ルート。

まるで部活の階段ダッシュを思い出させるような階段が続きます。

な、なんの因果で四十路を過ぎてこんな。

 

 

自動車用の迂回ルートもこれまた激しい坂道&すんごいカーブで、我が家の小回りの効かないボルボでは物理的に無理なルートばかり。

凍ったら間違いなくアウトだな。

実際、いちど上り坂でウイリーしかけて以来、夫はあまり車で現地へ行きたがりません。

 

だから今のところ、毎度徒歩でヒイヒイ言いながら、登っています。

 

 

 

登った先は、

 


 


 

春の山。

 

しかもですね、なんと敷地内にヤマザクラと、

 


 

ウワミズザクラ。

 

 


 

来年から、家に居ながら花見ができる。

しかも野生種の桜。なんて贅沢な。

 

 

そのほかにも、

ミヤマガマズミや

 


 

足元にはクサイチゴ。

 


 

初夏にはイボタノキも咲きます。

白い花の樹木がたくさんある庭。嬉しい。

 

 

 

どんな暮らしができるんだろう。

もう今から夢が膨らみます。

 

 


 

 

 

さて皆さん、ここまで読んできてお気づきでしょうか、いちばん大事な問題に。

 

山の上の家に、酒でべろんべろんになって帰る、ということは。

ましてや床で寝てしまうほどに酩酊していたとしたら。

 

 


 

 

冬は下手したら坂の途中で遭難!

階段落ちは命の危機!

写真妻、わりと本気でピンチ!!

 

 

 

 

でも大丈夫。

きっと優しい夫がまた、そっと寝袋をかけてくれる、はず。

頼んだぞ、夫よ♡

 

 

 

© 笹の倉舎.