こんにちは、先日、美味しく酒を飲んで幸せに帰って来て庭で転び、頭と腰と膝と右手の小指を負傷し、ただ今あちこちツラい写真妻です。
いつものことやん、てな声も聞こえて来ますね。
どういうわけか今回は深夜に水遣りをしようとしてたらしいんですよね…(記憶が朧)
ええ、知ってます。もうダメです。色々と。
ずーっとダメなんです。
ダメでいいから酒をください。
そんなダメなわたしの、わたしたちの家の、地鎮祭が先日行われました。
地鎮祭ですよ! 憧れの。
土地の氏神を祝い鎮め、ここに住まっても良いかととお伺いをたて、工事の無事を祈る。
何だか格好いいじゃないですか。
いままでいろんな方の話を聞き、HPやSNSなどで地鎮祭の写真などを見るたびに羨ましく思っていました。
それが、わたしたちにも。
それはもうワクワクのドキドキです。
日取りがなんとなく見えて来て、まずは執り行っていただける神社を探し、依頼しました。
土地感のあまりないところで氏神となる神社と神職さんを探すのですから、なかなかに大変です(ハスイケさんありがとうね)。
実際の準備はみんな建築家や工務店、そして神社の方々にしていただき、我々は初穂を用意しただけだったのですが、それですら大慌て。
なんせ初めてのことですし、一生におそらく一度っきりのことですから。
きちんとしたい。
そんなてんやわんやの日々を経て、いよいよ地鎮祭の当日。
そんな大切な日に。
夫がまた、やってくれました。
雨です。
またか。
ほんま凄いな、夫よ。
家を出た時には晴れていたはずなのに現場に向かうにつれどんどん雲行きが怪しくなり、到着する頃にはとうとうポツポツと降り出しました。
張っていただいた紅白幕のテントを、非情な雨が叩いています。
えーーこれ、氏神様がお怒りってことじゃないの?
我々が祈り出したら突如として大地が割れ恐ろしいお顔をした氏神が現れ出でて怒り暴れる…なんてことになるんじゃないの夫よ(ならない)
そんなこんなで一抹の不安を胸に抱きながら始まった地鎮祭。
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祭典を執り行なってくださったのは、近くにある多田神社の禰宜さん。
まずは「オオオ〜~」と警蹕の声を発します。
神様が降りてこられました。
清んだ祝詞が敷地に響き渡り、自然と畏まるわたしたち。
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なぜ寝癖がついているのだ夫よ。
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そぼ降る雨の中、土地が清められてゆきます。
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さて地鎮祭のメインイベントといえば。
参加者が「エイッ、エイッ、エイッ!」
の掛け声をあげるこの地鎮行事でしょう。
まずは建築家の矢部さんが草刈りをし、
「エイッ、エイッ、エイッ!」
おおー、ええ声。気合い入ってます。
ステキ。
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次に施主が穴を穿つ。
さあ夫よ、一世一代の見せ場だぞ。大きな声で、せーーのっ。
「……。」(無言)(へっぴり腰)
…え?なんでなんで?エイッて言わなかったよ、夫。どういうつもりなの??
氏神様が怒るぞ。
折しも雨が強く、横殴りに変わりました。風も吹いてきた。
なんと、嵐まで呼べるのか夫よ。
へっぴり腰で寝癖ついてるくせに。
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微妙な空気の中、禰宜さんが鎮め物を埋めます。
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最後は木村工務店の木村社長が土をかぶせます。
「エイッ、エイッ、エイッ!」
さすが。貫禄の格好良さ。
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どうやら夫、知らなかったようです。
「エイッ、エイッ、エイッ!」を。
地鎮祭なんて「エイッ、エイッ、エイッ!」っていう為にやるようなものじゃないですか。
一生におそらく一度の「エイッ、エイッ、エイッ!」。
なんなら私が言いたかった、やりたかった「エイッ、エイッ、エイッ!」。
事後、夫が激しく後悔していたのはいうまでもありません。
「地鎮祭、もう一回やり直したい…」「エイッ、エイッ、エイッ!やりたい…」
ダメです。
あ、もう一軒建ててくれ。そしたらもう一度できるぞ、夫よ。
その後の玉串奉奠でも
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やっぱりなんかぎこちない夫
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小学校の入学式のようだ…
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でも、そんな夫の誠意が通じたのか、はたまた参列者の皆様の日頃の行いが良かったせいか(圧倒的後者)、氏神様のご機嫌もなんとか治ったようで
参加者がテントを出て、それぞれのお供え物を敷地四方に捧げて回るころにはなんと青空が。
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まずは夫がお米を。
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次にわたしがお酒を。
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矢部さんもお酒。
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木村社長は塩を。
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最後に、仁見さんがお水を捧げる頃にはすっかり晴れて、辺りは早春の爽やかな空気。
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まるで祝福されているかのよう。
どうやら、氏神様も我々がここに住まうことをお許しくださったようです。
どうかどうか、よろしくお願いします。
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午後はもちろん、直会。
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やっぱり酒ですよね、酒。
そういえば、敷地四方に供え物をする際、偶々なんですがわたしと矢部さんにきっちりお酒が割り当てられたのがもう本当に、運命としか。
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最高。感無量。
今からもう、いい家になる予感しかしません。
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ね、夫よ。
★印の写真は、中島彰悟くんに撮っていただきました。