NOTES

2015.12.16

20151216 かわるらない

こんにちは、師走で炎上している写真妻です。

夫は炎上のあまりに発熱なう。はよ寝ろ。

 

先日、タトアーキテクツ / 島田陽さん設計の「六甲の住居」を撮影に。

実はこのお宅、ちょうど3年前の今頃に、某誌の取材で撮影させていただいたことがあるのです。

このときの出会いがきっかけとなり、また様々な偶然も重なって、施主のNさんとはすっかり仲良くなりました。

しょっちゅう遊びにいかせてもらっている建物なのですが、いざ撮影するとなるとやっぱり見方が変わりますね。

え?酒が入っていないからだろって?

ハイ。そうとも言いますね。

 

…それはともかく、あれからもう3年も経つのか…色々変わったな…いや何も変わってない気もするな…

なんて感慨も深く、撮影当日。

あの日のようにまだ暗いうちに家を出て、早朝の六甲山、建物に向かう獣道を機材を担いで下りていた、その時。

事件は起きました。

 

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朝露に湿った獣道に足を取られ、滑落する写真妻。

朝日に照らされ、ひっくり返ったまましばし呆然。

ああ、空が青い、今日はいい天気になるな。

しかも両手に荷物、靴は片っぽありません。

起き上がれずにいるところを夫に激写され、そしてその最中を、折しも登校してきたかわいい神大生の男子に目撃される、という、実に実に恥ずかしい事態に。

 

ああ、スミマセンうちの夫が。

 

思い起こせば3年前の撮影時にも、わたしはこの裏山で滑落しているのです。

そしてその事件が、「写真妻殺人事件シリーズ」の記念すべき第一の事件になったのでした…

 

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3年前と何ら変わっていない我々夫婦。

…フッ。

 

 

 

その後はちゃんと気を取り直して撮影に。

 

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竣工写真の撮影は、ほとんどの場合、建物が完成して間もない頃に行われます。

だからこんなふうに、完成して数年してから撮影する、という機会はあまりありません。

建物と暮らしがすっかりなじんで、はじめには予期していなかったような風景が見え出して。

ちょっと汚れたり、修理をしていたり、庭が雑草だらけになっていたり。

古くなったぶん、味も出て。

建築のおもしろさがここにあるような気がします。

そういう撮影、好きです。

 

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夫はあの日と同じように草むらに潜ってカメラを構え、

島田さんはあの日と同じくアオギリの木を伐採し、

施主のNさんはあの日と同じく大掃除。

そしてわたしはあの日と同じく山で滑落。

そしてあの日と同じように、みんな身体じゅうひっつき虫だらけ。

 

かわった風景、かわらない我々。

 

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楽しい撮影でした。

 

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